浅羽 通明

定価: ¥ 2,100
販売価格: ¥ 2,100
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発売日: 2005-06
発売元: 早稲田経営出版
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好きなものは好きでいいじゃないか!といきなり結論出してしまうのですが‥
教養としてのロースクール小論文って読みました?結構すごいでしょ。いや凄いって言い方がいいのか悪いのか、わかりませんが、教養としてのロースクール小論文の評価って私の場合どうも、こうなんていうか言葉にならんのです。
なので、冒頭のような結論を先に吐いちゃうのです。
教養としてのロースクール小論文って好き嫌いで論じていいのかどうかわかりませんが、まあ個人的意見ですから許してやってくだされ。
でも、私は面白いと思うけどなあ。
ごく私的な意見かもしれないけれど、ちょっとしたところに「お!」と思うような発見があったり、
「へえ」と思うような一文があったり、著者の浅羽 通明の力量が、そこここに現れています。
教養としてのロースクール小論文はそんな部分もあったかと思うと、全体的に一本の筋もしっかり通っています。
そういう意味では、教養としてのロースクール小論文はとてもバランスの取れた本なのじゃないかと思います。
だから、いい意味で失敗が無い本だと思ったりもします。こいつはオススメですよ。
学部生におすすめ
本書は、法科大学院入試の小論文問題の過去問(04?05年)を網羅的に検討し、
そこから抽出された出題者の問題意識につき、
博覧強記の著者が縦横無尽に解説するというものです。
個人的に、本書の利用法として最適だと思われるのは、
法曹を志望する教養課程の学部生が、
本書の問題意識や参考文献に則って長期的に学力を高めていくというものでしょう。
一見法曹と関連しないような問題群が、
実は専門家責任等の形で、将来実務家として直面せざるを得ない事に気づかされます。
また、法曹としての「器」を広げ、
予想される法曹間での競争激化に対処しうる資質を養うヒントも、
本書には多数織り込まれているように思えます。
もっとも他のレビュアーが正当にも指摘されているように、
本書には誤りや発展途上の論述も見受けられます。
そこは、長期的に読者が補充していくことが期待されています。
また、直近に試験を控えているような方にも向いているとは思えません。
法科大学院受験者じゃなくても、たっぷり楽しめる
本書は法科大学院未修コースの小論文参考書だが、「思想系エンターテインメントとして受験生でなくとも楽しめるものとしたいとの意図で執筆」(p427)されている。現在の思想業界で話題になっている各種テーマを整理しつつ、様々な考え方を紹介していくのだが、400字詰め原稿用紙で換算すると1500枚以上と思われる大部な本で、まさに現代思想紋切り型事典の様相を呈している。
著者は本書の構想のヒントを石原千秋『教養としての大学受験国語』から得たようで、タイトルも踏襲している(p3)。私は石原本はパラパラ覗いただけだが、入試問題の解説を通じて現代的教養をザッとおさらいするというコンセプトは、面白いと思った。ただ、いちいち設問を立ててあり、教養書として通読するには煩わしいと感じた。その点では小論対策という性質上、本書の方が読み物的だし、著者の主張がダイレクトに伝わってきて楽しめる。オトクだろう(校正は確かに杜撰だが…)。
ただ著者はあとがきで、自分は法科大学院制度には反対、しかも未修者入試で現代思想や社会哲学絡みの問題が多すぎる現状に違和感を感じると述べている。つまり本書のような参考書が役立つのはヘンだ、と。この批判はいいとして、しかし「受験産業は制度の欠陥・限界あるがゆえに成立している。ゆえにそこに従事して糊口を凌げるという事実そのものが、一種の社会制度批判である。本書の存在そのものが、新制度への批判である」(p427)とまで言うのは、ちょっと図々しいのではないか?
とりあえずは充分
この本で勉強して、今年京都大学と大阪大学の試験を受けた。
前者ではトクヴィルと民主制が出題され、後者では教育論が出題された。
そのどちらもこの本で扱われていたおかげで、出題にびっくりすることなくスムーズに試験の文章に入っていくことができた。
ロースクール入試が始まってまだ4年ということで、参考書などもあまり出揃ってないと感じる中、この本はそのカバーする範囲の広さとロースクール入試で聞かれるであろう論点が充実しており、ロースクール小論文対策の参考書としては現段階では一番良いと思う。
しかしながら、カバーする範囲が広いことの裏返しとして、それぞれの論点に対する深い考察は期待しないほうがいいかもしれない(さらに理解を深めるための参考文献は本書の中に掲載されている)。
