伊藤 敏雄

定価: ¥ 1,575
販売価格: ¥ 1,575
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発売日: 2006-02
発売元: 文芸社
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たまには実家に帰って両親に顔を見せてやろうかと思う。しかし、田舎というのは超退屈なのだ。本の2~3冊は持ってかないと間が持たない。今回の帰省では「誰も教えてくれない教育のホントがよくわかる本 ゆとり教育になって学校はどうなったの?」を旅の友とすることにした。
JR上野駅から宇都宮線に乗る。幸い、上野発の列車なので席は座り放題だ。さっそく「誰も教えてくれない教育のホントがよくわかる本 ゆとり教育になって学校はどうなったの?」を取り出し、本の中に没入するが、馬鹿な子供が私の周囲で嬌声をあげている。いや、嬌声などという生やさしいものではない。
ここは動物園か?と言いたくなるほどの野放しぶりだ。親が見ていない隙に「誰も教えてくれない教育のホントがよくわかる本 ゆとり教育になって学校はどうなったの?」の表紙の角で奴らの眉間を思いっきりヒットしてやった。
かなり分かりやすい教育の本
これまで教育に関する本を何冊も読んできましたが、
「ここまで分かりやすい本はない」というくらい
分かりやすく書かれた本でした。
作者の視点もかなり的確で、参考になりました。
あえて問題点を挙げるなら、
具体例が算数・数学にかなり偏っていること。
でもそのことを差し引いてもなお良い著書です。
なので星5つ。
教育の何が問題かがよくわかる!
p.23の学習指導要領の変遷を示した表はおもしろい。
これによると、詰め込み教育かゆとり教育かで、
いかに日本の教育が揺れ動いてきたかがわかる。
「見える学力」と「見えない学力」
どちらかが大切なのではなく、どちらも大切なのだ。
78×74=4932と答える小学生。なぜこんなことが起きるのか?
それは「かけ算のひっ算は2桁×2桁でよい」という内容の厳選が、
ひっ算の仕組みの理解を難しくさせているからだ。
かけ算は、3桁まで教えないと仕組みが理解できない。
だから学力が低下するのだ。
「hat」は(ハット)と読むのに、
語尾に「e」がつくと「hate(ヘイト)」と読む。
なるほど!これがフォニックスなのか。
これを知っていたら私も英語が得意になっていただろう。
でも困ったことに、このフォニックスを学校の先生は知らないのだとか。
小学校で英語教育が導入されても、これでは心配だ。
具体例が豊富で、単元ごとにポイントでまとめられているから
教育問題がホントに良くわかる一冊。
攻撃的プロパガンダ
「ゆとり」の核である総合が「格差社会」を拡大したとの論は、あまりにも的外れであり、現場の総合反対派(教員としての資質欠落者)を擁護するものである。総合に不可欠なのが教科学習であり、引きこもりや不登校対策としての総合的な学習は、非常に効果がある。その実践はいくつかの学会で現場教員が報告済み。
「ゆとり」を「ゆとり」とできない入試システムや部活動偏重への分析がなく、非常に残念な本としか言いようがない。
