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エミール〈上〉 (岩波文庫)

エミール〈上〉 (岩波文庫)
ルソー
エミール〈上〉 (岩波文庫)
定価: ¥ 945
販売価格: ¥ 945
人気ランキング: 14028位
おすすめ度:
発売日: 1962-01
発売元: 岩波書店
発送可能時期: 通常3~5週間以内に発送
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ウチの父が昔よく読んでいた「ルソー」。当時は、こんなの何が面白いんだろうと思っていた。なかでも父が特に気に入っていたのが「エミール〈上〉 (岩波文庫)」というやつだったと記憶している。

今日、僕も試しに「エミール〈上〉 (岩波文庫)」を読んでみた。すると、父があれだけ「エミール〈上〉 (岩波文庫)」に夢中だったワケが少しだけわかったような気がする。

ここんとこ風が強い日が続いている。
来週末、寝台列車にでも乗って1人で小旅行に出かけようか。

僕はクローゼットの中のボストンバッグを引っ張り出した。

頭になかなか入らない本でした。
 カントが時間を忘れて読みふけったといわれるフランス教育学の古典。
 消極的教育と呼ばれる。
 人は何か「自然」な行動をすると、その「自然」から「教育」を受けるという視点にたち、「積極的に、または人工的に何かをすること」を批判した、批判言説である。
 その論理は論理というより、主観でありストーリーである。つまり、「エミールの成長過程」に沿って、「世間で正しいと言われていてもそれは、人工的で誤っているとルソーが確信している『教育的行動や言論』」に「批判言説」の数々を加えていく物語とエッセイなのである。
 この本の本質的なところはいわば、「天に向かって唾を吐けば、唾は自分に帰る」ことから「反省」するということが中心にあり、その「反省」が教育の根幹をなしているとルソーは思ったわけである。
 (そうした点で哲学とは反省がなされることが主な学問だとして、この本はなかなか反省論的な哲学的教育論なのだが)その「反省」も「反省を作り出した行動」も「自然発生的」なものでないと、教育も意味がないということで、特徴がある。
 しかし、私は「もう、ちょっと、なかなか頭に文章が入ってこないのは何故だろう。」と思ったし、実際この上巻の途中で挫折した。あらためて本書を開いたのは、「我侭な子供」と対面して困ったときである。
 そこには、「我侭な子供」がたしかにいた。本書では自らの「不機嫌な感情」にから窓ガラスを割る行為に及び、その結果「寒い風」が入るのだが、ルソーは「その窓ガラスを大人は直さず「消極的」にして『怒ったり指導することもなく』、そのままにしておけ」と言う、そうすれば、子供は「寒さ」から「自然」に「窓を割る行為を反省」して、「感情に任せた行動はしなくなる」と書いてあった。
 本当にそうなのかは、どこにも証明も統計もないのでいざしらず、実は一理あると思ってしまった。理由を言って叱っても、子供に理解がなければ、子供の意識を素通りしてしまう。ならば、なにかを言葉でなく、体験させることだ。しかし、体罰や怒声では子供の意識に刻まれるものはあっても、のちのち怨まれる。ならば、自然に任せれは自ずと体験するだろうと思ったのである。<まあ、大きな声は効果的とは思うが>
 カントは「なるほど素晴らしい」と思ったわけである。カントの場合もっと別に、純粋理性批判や判断力批判を通して、「実世界は虚無的だ」とする世界観が広がっているように見える。それは言葉とか理性とかにかかわる虚無感だし、五感の背景にある空みたいな感覚か、もしかして霊界か?。しかし、『エミール』には地に足をつけたように、体験で語る。そこに「言葉」だけの「虚」がない。もしかすると、ここにカントは安心感を見出したのかもしれない。

教育論
教育学を学ぶには、必ず出てくる古典ではないかと思います。
ルソーが家庭教師となったときにどのような教育をするかを、生徒のエミールが誕生してから結婚するまでを描いている。ルソーが最も重要としたのは自然のままに育てること。まずはじめは乳母選びからはじまる。言葉によって物を教えても子供にとってそれは間違った観念で覚えてしまうので、必ず経験から学ばせるようにする。猫のしつけみたいなものね。そしてある年齢に達したら、今度は教師と共に学んでいくようにする。
二十数年かけて優秀な教師が一人の子供を教えるという構想に、ルソーは生徒が金持ちであることを健康であることと同じように条件に挙げている。貧乏人は勝手に人間になるそうです。そして環境が大切であるため、余計な干渉の一切ない田舎で育てることがポイントらしい。
後半は妻となるソフィーの性質と教育について。これはまあ、当時の上流階級での女性観がどんなものかを考える上では興味深いのではないでしょうか。
そうやって手間をかけて出来上がったエミールは、ほのぼの育ったお坊ちゃまってかんじなのよね。決して帝王教育ではない。上流階級の一生働かなくてもいいような人間を育てる方法のような気もするけれど、幼児期の子供の育て方には納得させられることが多かった。

子育ての原点
 私は二児の母です。エミールは、子育ての原点だと思います。昔の人は、今のように、満たされた世の中でなく、自然と共に生きていたため、生活に波があり、その中で子供を育て、大変な苦労があったと思います。しかし、貧困こそが、最高の教育であり、その体験は、子供の、素晴らしい財産になります。この本は、すべての大人の方に読んでいただきたいと思います。

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