岩下 桂子

定価: ¥ 1,260
販売価格: ¥ 1,260
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発売日: 2006-03
発売元: 学習研究社
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たまには実家に帰って両親に顔を見せてやろうかと思う。しかし、田舎というのは超退屈なのだ。本の2~3冊は持ってかないと間が持たない。今回の帰省では「かしこい子どもを育てるおこづかいトレーニング―お金のやりくりで生きる力が身につく」を旅の友とすることにした。
JR上野駅から宇都宮線に乗る。幸い、上野発の列車なので席は座り放題だ。さっそく「かしこい子どもを育てるおこづかいトレーニング―お金のやりくりで生きる力が身につく」を取り出し、本の中に没入するが、馬鹿な子供が私の周囲で嬌声をあげている。いや、嬌声などという生やさしいものではない。
ここは動物園か?と言いたくなるほどの野放しぶりだ。親が見ていない隙に「かしこい子どもを育てるおこづかいトレーニング―お金のやりくりで生きる力が身につく」の表紙の角で奴らの眉間を思いっきりヒットしてやった。
実践した人だけが持つリアルな「家族の記録」
子供向け金銭教育の本を複数冊読んだが、この本の最大の特徴は筆者が実際に自らの子供たち(男子1人、女子2人)に対して実践したおこづかい制度を紹介している点が秀逸である。
会社の都合でパートを打ち切られたごく普通の主婦が、家計の事情でやむを得ず子供たちに対してお小遣い制度を導入した結果、子供たちの金銭感覚はもちろん、親のお金に対する意識や親子のコミュニケーションの密度など、家族が変わっていく様子がリアルに描かれている。(筆者はお小遣い制度をはじめてからお金のことを勉強したくなり、現在はFPとして活動しているようだ)
大事なことは親が本気でお小遣い制度をやっていることを子供に伝えたこと。親の本気を見て子供も本気になって考えるようになる、親だって真剣に考えるようになる。お金だけでなく、様々な局面で親が本気で子供のことを考えていることをきちんと伝えることの重要さを示唆しているように思えた。
もちろん、お小遣いの与え方ノウハウについても詳しく書かれている。お小遣いの与え方から金額、お小遣い帳のつけ方(お小遣い帳がついていました(笑))から、実践した結果出てきた問題点(携帯電話、子供がやめたがったときの対処法、無駄遣いをしたとき、叱り方など)への対処ケースの紹介も、そこが聞きたかった!というツボを抑えたつくりである。
リアリティある家族の記録であり、お小遣い云々を超えて興味深い読み物であった。
